(ブルームバーグ):人工知能(AI)製品の需要に見合うほど迅速にデータセンターを稼働できていない米マイクロソフトは、フェイスブックのインフラを支えたエンジニアリング部門元幹部ジェイ・パリク氏を採用した。
パリク氏はマイクロソフトの上級幹部チームに加わり、サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)の直属の部下となる。
ナデラCEOは10月31日に社内向け電子メールで、「今日の最大規模のインターネットビジネスを支える上で必要となる急速な成長と規模拡大を通じ、チームを率いてきたジェイ(・パリク氏)のような経験を持つリーダーは、業界でも非常に少ない」と述べた。
最近までクラウドセキュリティーのスタートアップ、レースワークを経営していたパリク氏は、それ以前にフェイスブック(現メタ・プラットフォームズ)のエンジニアリング部門を率いていた。ナデラCEOはパリク氏の役割の詳細を「今後数カ月以内に」公表すると述べた。マイクロソフトの広報担当者は、CEOの文書以上の詳細についてはすぐにはコメントしなかった。
パリク氏は2009年にフェイスブックに入社し、10年余り勤務。技術インフラやデータセンター・プロジェクトに携わり、同社が世界最大のソーシャルネットワークに成長するのに尽力した。
メタはパリク氏在籍中に世界で12カ所以上のデータセンターを起工。多くのテクノロジー企業が自社のデータセンターを閉鎖し、マイクロソフトやアマゾン・ドット・コムからコンピューティングパワーをレンタルするようになった中で、メタは最先端のサーバーファームを大規模に構築できる数少ない企業の一角であり続けた。
マイクロソフトは対話型AI「ChatGPT(チャットGPT)」を手掛けるオープンAIとの提携などのおかげで、生成AIに依存するツールを開発する取り組みの最前線にあり、それを支えるデータセンターとチップの構築を急いでいる。
原題:Microsoft Hires Engineer Who Kept Facebook Data Centers Humming(抜粋)
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