1日の取引で原油相場が上昇。イランが数日中にイラク領内からイスラエルを攻撃する計画を立てている可能性があるとの報道を受け、市場の関心が再び中東紛争に集まった。

北海ブレント原油先物は一時2.9%上昇し、1バレル=75ドルに接近。ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物は上昇率が一時3%を超え、71ドルを上回った。ニュースサイトのアクシオスは、イランがイラク国内で支援する民兵組織を通じたイスラエル攻撃を準備していると報道。イスラエルの情報筋2人のコメントを匿名で引用した。

10月初めにイランが行ったミサイル攻撃へのイスラエルの報復攻撃が限定的だったことから「戦争プレミアム」が急速にはげ落ち、弱いファンダメンタルズへと注目が移り原油相場は週初に下落していた。だが、スタンダード・チャータードは、「市場はあまりに早く安心し過ぎ」ていると警告した。

 

今週はイスラエルが米国主導のレバノン停戦案を検討するなど、中東の緊張が緩和に向かう可能性が示唆された。ただ、イスラエル軍はイランが再度攻撃を仕掛けてくれば、「苛烈に」反撃する意向を示している。

「市場は中東の緊張が再度高まる兆しを無視できない。しかし今のところ、イスラエルもイランも戦争を拡大させるリスクを進んでとらないことが十分に明らかだ」とシンガポールのエネルギー分析会社バンダ・インサイツの創業者バンダナ・ハリ氏は述べた。

原題:Oil Rallies on Report Iran Plans to Attack Israel Via Proxies、Oil Rallies on Report Iran Is Planning Israel Attack Via Proxies(原題)

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