(ブルームバーグ):台湾積体電路製造(TSMC)は、欧州で工場をさらに建設する計画だ。台湾の国家科学技術委員会(NSTC)の呉誠文主任委員が明らかにしたもので、TSMCは人工知能(AI)関連半導体の市場に重点を置いている。
呉主任委員は14日に放映されたブルームバーグテレビジョンのインタビューで、TSMCは「ドレスデンで最初のファブ建設を開始しており、将来に向け、異なる市場セクターを対象とする次の数件のファブ建設も既に計画している」と語った。
同主任委員は、TSMCの欧州事業拡大計画について具体的なスケジュールは示さなかった。TSMCは電子メールで送付した資料で、既存の世界的な拡張プロジェクトに集中しており、現時点で新たな投資計画はないとコメントした。

半導体受託生産で最大手のTSMCは、ほとんどの半導体を台湾で生産しているが、米国と日本、ドイツに新たな製造拠点を設けるため多額の投資を行っている。中国との地政学的な緊張の高まりに対するヘッジが目的の一つ。
呉氏は、米国のエヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)向け半導体を含むAI市場が最も重要な分野となると述べ、他の半導体企業も代替設計でTSMCに機会をもたらす可能性があると指摘した。
「これら企業も欧州市場で事業を展開できる可能性があり、TSMCは次のファブ計画でそれを探っている」と説明。同社はドレスデンで施設を拡張するか、EU域内の他地域に工場を建設するかを検討する必要があると付け加えた。
呉氏は、11月の米大統領選の結果にかかわらず、台湾半導体各社に米事業拡大を求める圧力は続くと予想。TSMCはこれまでに、アリゾナ州に3つの工場を建設するため650億ドル(約9兆7000億円)余りの拠出を約束している。
「短期的には、台湾企業にとって米国進出はよりコストがかかるため痛みを伴うかもしれない。しかし長期的には、自らを向上できるため台湾企業にとって良いことだろう」と話した。
原題:TSMC Plans More Chip Plants in Europe, Taiwan Official Says(抜粋)
(呉主任委員の発言を追加して更新します)
--取材協力:Lauren Faith Lau.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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