「SHARE」、初回ゲストは写真家の初沢亜利さんです。これまでイラク戦争前後のバグダッドや2011年3月11日に発生した東日本大震災の被災地東北、北朝鮮、そして民主化運動に揺れた香港など、常に時代の爆心地へと足を運び撮影をしてきました。
そんな初沢さんが新たに発表した写真集が「東京二〇二〇、二〇二一。」。
新型コロナウイルスに翻弄される首都・東京を発生当初の2020年2月から、緊急事態宣言、2021年の東京オリンピックなど2年間にわたって撮影しました。写真集は「東京」で新型コロナウイルスによって日常に変化が訪れた人々の姿や営み、生きざまが映し出されています。
緊急事態宣言によって人気がなくなった街や名所。酒類が提供できなくなったために、看板を変えてしまった居酒屋。一見、今となっては当たり前になりましたが、よくよく考えると“異様”にも映るマスク姿だらけの群衆。コロナによって貴重な時間を奪われた若者や子どもたち。そして開催の是非が問われながらも行われた東京五輪など。
今なお終息は見えませんが、この「コロナ禍」とは何か。何が変わり、何が変わらないのか。後世にどう伝えていく必要があるのか。自分自身に改めてこの2年間を振り返りながら問いたくなる写真の数々を初沢さんのトークとともにご紹介します。