(ブルームバーグ):香港最大の不動産開発業者、新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティーズ)は1日で200戸を超える集合住宅を売却した。販売促進のため、物件を割引価格で売り出していた。
同社の担当者によると、かつて空港があった啓徳(カイタック)地区の「天璽・天(カリナン・スカイ)」プロジェクトで売り出された住宅204戸が5日に完売した。906戸から成るこのプロジェクトの分譲第1弾は、近隣の新規プロジェクトを20%下回る価格設定となっていた。
香港では最近の住宅ローン金利引き下げでセンチメントが改善したものの、住宅の過剰供給で不動産開発業者は依然として厳しい見通しに直面している。20年ぶり高水準にある住宅在庫を減らすために不動産開発業者は値下げせざるを得ず、そのため市場の大きな回復が抑えられていると、ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)は分析した。
サンフンカイは2018年に当時としては記録的な252億香港ドル(約4800億円)でプロジェクト用地を取得。BIによると、プロジェクト第1弾の価格設定により、平均販売価格は損益分岐点とされる1平方フィート当たり3万2000香港ドルを38%下回っており、サンフンカイは赤字を計上する可能性がある。同社はプロジェクトの第2段階として、さらに584戸の住宅を建設中だ。
原題:HK’s Biggest Developer Sells 204 Apartments in a Day at Discount(抜粋)
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