東京23区の新築マンション価格が、上半期の平均価格で過去最高を記録するなど、熱を帯びる不動産投資。しかし、「資産」と思って購入したものが一転「負債」と化すことも…。「投資」と言えど、買ってからがはじまりの「事業」としての一面もある不動産投資の実態を、一年の家賃収入が8000万円を超えるという株式会社ヤモリ取締役の廣瀬氏に聞いた。

(2023年8月17日の「経済の話で困った時にみるやつ」から抜粋・編集)

不動産投資家の約4割が“サラリーマン” なぜ多い?「3つの理由」

赤荻歩キャスター:
国土交通省の調査によると「不動産投資の経験がある」と答えた人の約4割が“サラリーマン”であることが分かりました。

また、世帯収入別で見てみると最も多いのが「500万円~800万円未満」ということです。

物価上昇に賃上げが追いつかない中、不動産投資を副業に選んでいる人が多いようです。

株式会社ヤモリ 廣瀬 涼哉 取締役:
サラリーマンの不動産投資が多い理由は3つあると思っています。

1:給与依存への不安
2:プッシュ型セールスの多さ
3:銀行融資の容易さ

まずは「給与依存への不安」。「老後2000万円問題」というのもありましたけど、給与だけでそれを賄っていけるのかという不安があるので、違う給与の柱を作りたいという思いが強い。

次に「プッシュ型セールスの多さ」というのは、不動産は動く金額が大きく、手数料が多く取れる為、介在する業者が多く、会社員へのセールスが猛烈にかけられていると思います。

そして、いざ不動産を買いたいとなった際のハードルは資金ですが、サラリーマンは「銀行融資の容易さ」というのがあります。

勤務先が大手で、収入が安定しているように見えると、銀行から融資がつきやすいため、会社員の副業として不動産投資が増えてきているのかと思います。