(ブルームバーグ):14日の東京株式相場は荒い値動き。岸田文雄首相が自民党総裁選に不出馬の意向を示したと報じられた後、一時上げ幅を広げた日経平均株価はマイナス圏に沈むなど方向感が定まらない。
業種別では米国のインフレ鈍化や半導体株の上昇が追い風となり、自動車株は堅調推移。銀行や保険など金融株、食料品や電気・ガス、サービスなど内需株も引き続き上げている。一方、化学や精密機器、建設株は軟調。
岸田首相が自民党総裁選に不出馬の意向を示したと共同通信が政権幹部の話を基に14日報じた。午前前半に一時47円高まで上げ幅を縮小していた日経平均は報道後に再度300円以上上げる場面が見られたが、その後はマイナスとなった。外国為替市場では、1ドル=146円台半ばとドル安・円高方向に振れている。

インベスコ・アセット・マネジメントの木下智夫グローバル・マーケット・ストラテジスト
- 岸田氏が変わることでどういった政策の変化があるかがポイント
- 政党が変わって政策変化を伴うわけではなく、政治が大きく不安定化することもなく、今の政権運営は継続するだろう
- 誰が自民党総裁になるかが重要だが、それがはっきりしておらず、これまでの政策から非連続的に変わるリスクが意識され、そうした不透明感が短期的に株式相場の重しとなる可能性はある
インサイト
- 東証33業種中24業種が上昇、保険が上昇率トップ、精密機器は下落率トップ
- MSCIアジア太平洋指数は0.9%高
背景
- 米PPI、市場予想を下回る伸び-サービス価格が今年初の低下
- 岸田首相、自民党総裁選に立候補しない意向固める-報道
- ドル・円相場は1ドル=146円台前半で推移、前日の日本株終値時点は147円65銭
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--取材協力:田村康剛.
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