(ブルームバーグ):25日の東京株式相場は大幅安となり、日経平均株価は心理的節目の3万8000円を一時下回った。前日の米国でアルファベットやテスラといった決算銘柄や大型テクノロジー株が売られたことや、急速な円高が懸念された。電機や機械など輸出関連や金融株の下げが目立つ。
ソフトバンクグループや東京エレクトロン、ディスコなど半導体関連が大きく下げ、決算が失望されたルネサスエレクトロニクスは急落。日経平均は一時3.05%下落して6月17日以来の3万8000円割れとなった。11日の終値ベースの年初来高値からの下落率が10%を超え、調整局面入りの水準に達しつつある。
日経平均株価、高値からの下落率10%超に-「調整局面入り」水準に

アセットマネジメントOneの清水毅チーフマーケットアナリスト
- 米ハイテクのアルファベットの広告収入が低いとかテスラが悪いとかで、利益確定売りのタイミングとなった
- 米国の流れを受けたことに加え、日本には円高の悪材料がある
- ただ、中長期のファンダメンタルズを崩すものはない、日経平均3万8000円割れはあとから買い場だったと見えるのではないか
野村証券の伊藤高志シニア・ストラテジスト
- きょうはエレクトロニクスや半導体関連を中心に米株安を受けた機械的な売りが出やすい
- さらに日本銀行の金融政策決定会合を控えた思惑も加わる
- 米大型テクノロジー企業のように事前の業績期待値が高いほど上振れしなかったということが起きやすい、次は材料出尽くしとしていったんポジションを閉じる投資家が出てくる
- 米国では総合購買担当者指数(PMI)から見てサービス業はしっかりしているが、製造業の景況感はやや減速気味
インサイト
- 東証33業種中32業種が下落、電機が下落率トップ、空運のみ上昇
- MSCIアジア太平洋指数は1.4%安
背景
- 米企業活動が活発化、総合PMI2年ぶり高水準-サービス需要増
- 日銀は利上げを来週議論、債券購入半減も発表の計画-ロイター
- ドル・円相場は1ドル=152円台後半で推移、前日の日本株終値時点は154円63銭
--取材協力:田村康剛.
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