公正取引委員会は、医療機器メーカーの「シスメックス」が検査装置を販売する際に自社の試薬もあわせて購入させていたとして、独占禁止法違反の疑いで立ち入り検査に入ったことがわかりました。
独占禁止法違反の疑いで立ち入り検査を受けたのは、東証プライム上場で神戸市に本社を置く「シスメックス」です。
「シスメックス」は、血液の固まりやすさなどを調べる「血液凝固測定装置」で国内シェアの半分以上を占めていますが、関係者によりますと、病院などに装置を販売する際、自社の試薬も購入させる「抱き合わせ販売」をしていた疑いが持たれているということです。
独占禁止法では、市場の競争を妨げるとして「抱き合わせ販売」を禁じていますが、「シスメックス」は高いシェアを背景に、病院側に自社の試薬を購入しなければ装置を販売しないことを示唆していたと見られています。
こうした行為は遅くとも2019年から行われていたとみられ、公正取引委員会は今後、関係者からの聞き取りなどを進め、詳しい経緯を調べる方針です。

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