久保田さんの元祖・チキンチキンごぼうの作り方

久保田さんが家で作っていた料理を直子さんが応募し、学校の給食になったという「チキンチキンごぼう」。久保田さんのレシピで「元祖・チキンチキンゴボウ」を作ってもらいました。
材料(5~6人分)
鶏胸肉・・・300g
ゴボウ・・・2本
小麦粉・・・大さじ4
かたくり粉・・・少々
揚げ油・・・適量
【たれ】
酒・・・50mL
しょうゆ・・・50mL
だしの入ったしょうゆ・・・少々
砂糖・・・小さじ4
調理過程は大きく分けて4つ。まずは、ゴボウと鶏肉を切ります。ゴボウの皮を薄くむいて、2センチほどの一口大に切り、鶏肉は皮をはがして、ぐるぐると巻いておき、残りを一口大に切って、巻いた皮も同様にします。

次に、食材に粉をまぶします。小麦粉(大さじ2)とかたくり粉(少々)を混ぜた粉を入れた袋を2つ用意し、切ったゴボウと鶏肉を別々に入れます。袋の中で食材に粉をまぶします。

両方まぶし終わったら、甘辛いたれを作っておきます。酒、砂糖、しょうゆを混ぜます。食材を揚げるための油もここで温めておきます。そして、油で揚げます。

久保田さん
「ちょっと早めに粉をまぶしておくと、油に粉が浮かないでいいから」
粉をまぶしたあと、たれを作ったり油をあたためたりしながら時間をおくことで、食材と粉が密着するそうです。ゴボウと鶏肉は別々に揚げていきます。
仕上げに、たれで味付けをします。先ほど作ったたれに、だしのきいたしょうゆを少々加えて、熱したフライパンで一煮立ちさせたあと、揚げた食材とあわせ、たれの汁気を飛ばします。これで完成。味見をしてみると?

久保田さん
「まあなんとかよかったです」
給食のもととなったレシピで作られたチキンチキンごぼうです。
72歳で調理師専門学校へ
とても手際よく、調理を進めた久保田さん。72歳のとき調理師専門学校に入り、料理を勉強しました。
久保田さん
「目が悪くなっても、手の仕事ならやれるかもしれんから、何かして人様に喜んでもらえることを取得しておいた方がいいかなと思って」
さらに上達し、「料理を食べた人に喜んでもらいたい」そんな思いもありました。
70年以上続けている洋裁

料理のほかに、久保田さんが20歳のときから続けているのが洋裁。仕事として依頼を受け、洋服や小物を作ったり、お直しをしたりしています。中には依頼の内容が難しい場合も。
久保田さん
「ドレスのフレアの出し方。理屈はわかってたんですけど、実際にやってみると、あ、これはちょっと大変だと思って」
困難も成長の糧
しかし、久保田さんはその機会を自分の成長の糧だと考えています。
久保田さん
「お客様の要望に応えるというのは、いろんなことを教わるわけですよね。今までやったことのないことをやらせていただくことによって自分の手をあげていくという。そして、お客さんの笑顔を見たら、ああよかったと思って、今までの苦労というか、思いが明るい方向に」
料理と洋裁が得意な久保田さんは、大歳小学校の児童がミシンや料理を学ぶときの補助も行っています。
久保田さん
「もう、この年になって人様から手伝ってとおっしゃってくださることがありがたい」
熱心に勉強し、習得した技術で人に喜んでもらうことが自分の喜びになる。
久保田さん
「人の喜び、人の笑顔ですね。やっぱり笑顔に勝る物はないですね」
学ぶ意欲は衰えず
活力と優しさに満ちあふれた久保田さん。95歳になることしもまだまだ成長し続けていきたいといいます。
久保田さん
「今洋裁をしているシルバーで、若い方がたくさん入ってこられたので、みなさんと一緒にお勉強して、どこまでいけるかわかりませんけど、いけたらなと思ってます。まあなんとか今ならもうちょっとできるかなと思ってます」