山口県美祢市で5日、地域の特産品を未来へつなぐ新たな取り組みが始まりました。
美祢市の特産品である「厚保くり」は、大粒で甘みが強いことが魅力のくりです。しかし近年では、生産者の高齢化や害虫による被害の影響で年々、生産量が減少しています。そこで、美祢市は「厚保くり」の生産量を増やそうと新たな取り組みを始めました。
それは・・・ドローンを活用した防除作業です。
この取り組みは、ドローン事業や建設事業などを手がけるオーシャンテックが美祢市から委託されたものです。使用したのは、農薬散布ドローン「DJI Agras T25」。1分間に最大24リットルの農薬を散布できる中型のドローンです。
広さ3ヘクタール、500本のくりの木が植えられているほ場で、木の頂点から3メートルの高さから農薬を散布していきました。手作業と比べて生産者の負担が大きく軽減され、収穫量アップにつながると期待されています。
オーシャンテック ドローン事業部 伊達正博 チームリーダー
「農家の防除の省力化が一番。そこから収量アップにつながって、美祢市の厚保くり全体の活性化につながっていけばいいのかなと風に思っています」
美祢市 農林課 篠田一郎 さん
「まずは収量を増やすということ、そしてそれが農家の方の所得の向上につながればという風に考えています」
JA山口県美祢「厚保くり」生産部会 馬屋原眞一 部会長
「提案してやっと実現したんですよ。結果がどうなるか収量調査を今からやるんで、それによってはまたドローン防除をどんどんやれる状態になれば」
美祢市ではドローン防除のほかにも、土壌調査や有害鳥獣を防ぐ対策をしています。