■ 家庭内虐待の傾向

家庭内で虐待を受けている高齢者は、およそ71%が女性で、75歳以上の後期高齢者が約81%となっています。さらに、虐待を受けている人のおよそ86%に認知症の症状が見られ、およそ85%が虐待した人と同居しているという深刻な実態がわかりました。

一方、虐待した人については、およそ43%が「息子」であり、このうち息子が50代以上である割合が全体のおよそ71%を占めています。また虐待した人のおよそ50%が無職で、およそ40%が経済的に困窮が疑われる状況にあり、虐待の背景には介護疲れや経済的な問題が強く関わっていると推測されることもわかりました。