木材のプレカット加工と販売の「昭和住宅資材」は2日までに事業を停止、自己破産の申請準備に入ったことが、帝国データバンク富山支店の調べでわかりました。負債額は約2億3000万円とみられています。

帝国データバンク富山支店によりますと「昭和住宅資材」は、1935年(昭和10年)に個人創業し、1972年(昭和47年)に法人化した木材のプレカット加工、販売業者です。

「坂井ガラス店」の屋号で創業以降、建具や建材、木製品などの住宅資材の取り扱いなどで事業を拡大、平成6年には一般住宅で使用される木材プレカット加工の事業に参入しました。

自動制御の製材機械を使って斜めの切断や大型木材などの特殊加工に対応することを強みとし、地元の住宅メーカーや工務店などに販路を構築、最盛期とみられる2009年3月期には売上高3億2800万円を計上していました。

しかし、大手同業他社との価格競争などを受けて、近年は縮小を余儀なくされ2023年3月期の売上高は約1億2000万円まで落ち込んでいました。

また、資材高を背景に富山県内の新設住宅着工戸数が伸びを欠くなか受注状況は改善せず、プレカット機械への設備投資に伴う借入負担などもあり、資金繰りがひっ迫、先行きの見通しが立たなくなり今回の措置となりました。負債は約2億3000万円を見込んでいます。