OGの子どもたちが思いを引き継ぐ…

琴音さんが参加するきっかけとなったのは、母・中林瑞穂さんの存在でした。高校時代からこの朗読劇に参加している瑞穂さん。

この朗読劇は、富山高校演劇部の活動として、自身も被災者だった演劇部顧問だった和田雄二郎さんが、戦争の悲惨さを次の世代に伝えたいと始めたものです。

故・和田雄二郎さん(当時78):「戦争の話なんか聞きたくもない。そんな怖いのは見るのも聞くのも嫌だという子もいるでしょう。そうじゃない。知るべきだということと、知って、考えて、戦争は起こしてはいけないと考えるようになってほしい」

現役の高校生とOGが30年以上続けてきましたが、和田さんの引退などを経ていま、高校生の参加はなくなり、OGの子どもたちがその思いを引き継いでいます。

琴音さんの母・中林瑞穂さん:「娘が一緒に舞台に乗ることはまったく考えたことがなかったんですけど。戦争の恐ろしさとか平和の大切さをつないでいくというのが私たちの使命でもあるのかなと…」