高齢者万引き…男女の家庭事情に違い

富山県警の調べによりますと、2001年、少年の万引き検挙者数は全体の5割近い46.3%でしたが、20年間で激減して2022年は1割にも満たない6.3%でした。青少年の健全育成に取り組んだ行政、警察、教育関係者など官民の長年の努力の結果とされています。その代わりに激増しているのが高齢者による万引きです。2022年に富山県警が検挙した万引き犯418人のうち、最も多い年代は70歳以上で全体の3割近い118人にも達しています。次いで80歳代が62人、60歳代が53人と続きます。高齢者に分類される65歳以上は、実に5割以上の54.5%に上りました。

注目は家庭事情です。万引きをした男性の半数は同居人がいない、3割は交流のある近親者がいない一方、女性は同居人ありがおよそ7割で、およそ2割に交流のある近親者がいたといいます。男性の“孤独”が浮かび上がります。

万引き防止の活動を進める富山県警生活安全企画課の山本潔香巡査部長は…。

富山県警生活安全企画課 山本潔香巡査部長:「刑法犯認知件数に対しての万引きの件数は増加している状況で、近年では少年よりも高齢者の割合のほうが高くなっている状況です。さまざまな理由が考えられると思うのですが、例えば万引き依存、お金を払いたくない、生活困窮、許されると思ったいくつかの理由が考えられると思いますが最近ではお金を持っていても万引き、気軽に盗ってしまう傾向もあります」