ポイント対象のマイナンバーカード「申請」締め切りが迫った2月下旬、富山市役所では申請を相談する特設窓口に大きな混乱はみられなかったものの、通常の窓口が混み合いました。実は全国各地で起こっていて「誤解」と「勘違い」が、要因のひとつです。

記者:「午前10時です。富山市役所に向かうこちらの道ですが、こんなふうにずうっと富山駅まで車の長い列ができています」

富山市役所の駐車場へ続く長い車の列…。
2月に入り連日、窓口が大混雑しています。

窓口案内:「58番のかたー」「順番。窓口で呼ばれるの待ってもらって…」

カードを受け取りに来た男性:「僕が来たタイミングで25番くらいの人が呼ばれていたので、あと70人ぐらいかなと」

女性:「何時になったら帰れるのかわからんよね」

男性:「大体目安の時間が教えてもらえればな…って感じですね」

混雑の正体は、マイナンバーカードの受け取りです。

男性:「あと2日で締め切りだというから、やっておいたらいいかなと思ってね」

最大2万円分のマイナポイントがもらえるキャンペーンの第2弾。ポイントを受け取るには、2月28日までに郵送やインターネットで可能なマイナカードの申請を済ませる必要があります。

そのあと5月末までに市役所などでカードを受け取り、手続きをすればポイントを受け取ることができる仕組みです。

この締め切りは先週、3度目の延長が発表されました。しかし…。

カードを受け取りに来た男性:「2月末までだと思っていたので、きょう急いで来た感じ。(記者:締め切りが5月まで延長されたの知っていましたか?)あっそうなんですね。知らなかった。じゃあ別にそんなに急がなくていいですね」

ポイントの申し込みが5月末までに延長されたことを知らない人が多くいるといいます。

富山市市民課 平井聖子 課長:「今月17日に期限が5月末に延長されると発表されました。ただ、ちょっとやはりその期限が浸透していないのか、2月中にカードを受け取らないとポイントがもらえないと思っているお客様も多いようでして、それもあって混雑に拍車がかかっているようです」

富山市役所の市民課窓口では、今月に入り普段より200人以上多い1日700人ほどの対応をしていて、マイナカードの手続きは本人確認や暗証番号の設定など1人15分ほどですが、毎日、閉庁時間を過ぎても終わらず職員の負担が増えています。さらに…。

平井課長:「何もなくても普通の繁忙期に3月4月は入るので、それとカード受け取りがかぶってしまうものですから、全体的に窓口がより混雑するおそれがあります」

3月からは新生活にともなう転入や転出の手続きで役所の窓口は繁忙期を迎えます。

富山市市民課 平井聖子 課長:「受け取りの際のお客様の負担がもう少し少なくなるような方法が何かないものかなというのが、ひとつ思っています」

富山市市はホームページでの混雑状況の確認や公共交通機関の利用を求めていますが、いつ混雑はおさまるのか…見通しは立っていません。