トルコ・シリア大地震の被災地支援を行った富山県内のNGOの団体の代表と県内在住でシリア出身の男性が帰国し、27日、記者会見を開きました。会見では地震で命拾いしたものの、寝所が無く凍死する難民がいるなど被災地での惨状が語られました。

NGO団体 アジア子どもの夢代表 川渕映子さん:
「(現地滞在時に)マグニチュード6.4の余震がありまして、爆弾おちたみたいにダダダだーって音がした。それは周りで傾いていたビルが全部潰れてほとんどたっているのがなくなったと現場でお話を聞いて」

支援のためトルコへ行ったのはNGO団体「アジア子どもの夢」の川渕映子(かわぶち・えいこ)さんと富山県在住でシリア出身のサリム・マゼンさんです。

川渕映子さんとシリア出身のサリム・マゼンさん

川渕さんらは2月16日から9日間にわたってトルコ国内の難民キャンプなどを訪れて食料を配ったり医者にクスリを提供したりするなどの活動を行いました。

また、多くの街では建物が崩壊していましたが、残骸には建物を支えるはずの鉄骨が見当たらず、違和感を感じたといいます。

川渕さん:「針金の中にコンクリートをつめたような形で9階、10階とできていたんです。人災ではないかすごく思いました」

現地では建物の崩壊を恐れてテントや車の中で寝る人が多く、中には野宿して凍死するケースなど2次災害も起きているということです。

川渕さんらはシリアにテント100張りを送ることを決め、使われなくなった孤児院臨時の避難所として運営するため、県民に支援を訴えています。

アジア子どもの夢 代表 川渕映子さん:「大変な思いで暮らしている人のために少しでも私は力を貸して、県民の皆さんと一緒に募金活動をいたしたい」

シリア出身のマゼンさんは3月にもトルコに渡り、支援を行う予定です。