ほとんどの方が節電に取り組んでいらっしゃると思いますが、エアコンの設定温度を下げる、家電を買いかえる以外にできることはないのか。プロに節電時代の「新常識」を聞きました。

街の人(男性):
「(Q節電対策お家でどんなことしていますか?)一箇所に集まっています。ひと部屋に集まってそこで暖房や電気を集中している」

街の人(女性):
「エアコンつけて、19℃か18℃にしておいて、こまめには切らない」

男性:
「もともと割と絞っていたんですけど、それでも(料金)上がっているのでこれ以上あんまり。電気消すわけにいかないので」

家族:
「思いつく限りのことはやっているつもりなので、どうしていこうかな、何を節約していけばいいかなというのが率直な思い」

エアコンの使い方を中心に多くの人が節電に取り組む一方、対策に限界を感じる声も。他にできることはないのか…。

家電製品アドバイザーの山本達さんは、エアコンとあるものの併用を勧めています。

100満ボルト家電製品アドバイザー 
山本達さん:
「このようなサーキュレーターといわれるもので、家の中の空気をあちこちに分散させることによってむらなく温度調整ができるように手助けしてくれる」

空気を循環させる「サーキュレーター」です。

山本さん:
「エアコン置いている部屋の角のところに、対角線上に向けて置いていただくのが一番理想。エアコンの風がまっすぐ飛んでいきますので、空気が回ってくるんですけどなかなか届かないものを逆にこっちから送り出してあげることで空気の流れが変わる。そうすることでむらなく空気が送り出される」

サーキュレーターを使って部屋の温度を均一にすることで電力消費が大きいエアコンの設定温度を下げることができ、節電につながります。そして、電気代が高騰し始めた去年の秋から人気が高まっているものが。

山本さん:「ちょっと家電とは離れるんですけど、内窓。こちらなんです」

北海道などで主に使われている「断熱窓」です。自宅の窓の内側にもう一枚、断熱窓を取り付けて窓を二重にし、外気の影響を受けにくくする仕組みです。

山本さん:
「冬場でいうと大体6割、夏場でいうと大体7割、窓からの熱によって家の中の温度が変動するというデータがある」

ドライヤーの温風をあてて熱の伝わり方を試してみると。普通の窓では…。

記者:
「あったかい。結構ダイレクトに伝わってきます。熱い」

二重構造の断熱窓では。

記者:
「全然違いますね。すごくひんやりしてす。全く(温度が)伝わってきていない感じ」

山本さん:
「窓を替えることで、お部屋のなかの温度を逃がさないようにすることで節電に大きくつながる」

この断熱窓を設置するリフォーム工事は、国の補助金「こどもエコすまい支援事業」の対象となっています。

事業名に「こども」と入っていますが全世帯が利用でき、最大30万円の補助が出るということです。

家電アドバイザーの山本さんによりますと「こどもエコすまい支援事業」では、一般的な大きさの窓1枚を断熱窓にかえる費用、平均6万円から7万円のうち、半額ほどが補助金として返還されるということで、エアコン対策よりもお得に、根本的な改善につながるかもしれないということです。

補助の対象は去年11月8日以降の工事で、交付申請の受け付けは3月下旬から始まります。そしてほかにもこんな工夫があります。