共同会見にこだわる理由

海外派遣マニュアルが完成した際、上田さんが強く望んでいるのが異例とも言えるカナデビアとの共同会見です。
上田さん
「遺族と企業っていうと、どうしても敵対関係というか。合意にしろ、訴訟になってしまうことが多々あったんですが。そういった立場の違いを乗り越えて、お互い話し合ってできたものってきっとすばらしいというか。もしかしたら過労死が減少する方向性に向かう何かきっかけかもしれないなと思ってて」
これまでの遺族と加害企業にはない、新しい形を模索する上田さん。

共同会見にこだわるきっかけは、息子の優貴さんが入社1か月後に会社へ提出した論文です。
テーマは「あすの企業を考える」。「業務の効率化」が副題でした。
優貴さんの論文
「業務の効率化を提案することは、労働時間の短縮だけではなく、議論による風通しのよい職場作りの育成に寄与するだろう。なぜなら、上下関係を超えた公平な話し合いの場を提供することにつながるからだ」
上田さん
「こういったことがもし実現されてたら息子は亡くならなかっただろうなって思いましたね」
上田さんは16日、大阪市内でカナデビアと海外派遣マニュアルの内容などについて協議を行います。

一方、カナデビアは「ご遺族に対して真摯に対応しており、現在協議中の内容についてのコメントは控えさせていただきます」としています。
上田さん
「息子のこの産業論文の内容を少し実現できればなということで、話し合いによる解決っていうのを模索してきたので。しっかりそれをまた社会に伝えていけたらいいなと思っております」
弁護団の岩城弁護士によりますと、謝罪や補償を含めたカナデビアとの合意は年度内の見込みだということです。










