「あなたも詐欺事件の容疑者となる」と言われ、20代女性が、警察官をかたる男らに50万円をだまし取られていたことが22日、わかりました。

富山西警察署によりますと、今月4日、富山市に住む20代の女性の携帯電話に「+」から始まり末尾「0110」の国際電話番号から電話がかかってきました。

相手は長野中央警察署の警察官を名乗り「こちらで詐欺グループを検挙したところ、犯人グループの所持品の中から、あなた名義のキャッシュカードが発見された」「あなたも詐欺事件の容疑者となる。具体的な話はLINEのビデオ通話でする」などと告げたといいます。

女性は指示されたLINE IDを登録。その後、ビデオ通話で警察官の制服姿の男から警察手帳のようなものを見せられました。

男は「犯人グループの所持品から、あなた名義のキャッシュカードが見つかった」「あなたの口座に入っているお金は詐欺の被害金の可能性があるので調べる必要がある」「こちらの指定する口座にお金を振り込んでもらいたい。調査が終わればお金は返却します」などと言い、女性を誘導しました。

女性は男の指示に従い、12月5日に金融機関のATMから指定された口座に現金50万円を振り込みました。その後、現金がいつ返却されるか不審に思い長野中央警察署に電話をかけたところ、詐欺被害を指摘され、被害に気づいたとのことです。

警察は、警察官や検察官を名乗る電話には特に注意するよう呼びかけています。

「捜査対象となっている」などと言われた場合は、相手の名前や所属部署を確認し、一旦電話を切って家族や警察に相談するよう注意を促しています。

また、「+」から始まる国際電話番号を悪用した特殊詐欺が急増しているため、このような表示の電話には出ない、かけ直さないよう警戒を呼びかけています。