乳がんの治療といえば、基本的にがんを切除する手術が不可欠でした。しかしいま、“切らずに治す” 治療法として注目を集めているのが「ラジオ波焼灼療法」です。この治療法は、2023年12月から保険適用が始まり、全国の医療現場で導入が進んでいます。

富山大学附属病院 乳腺科・内分泌外科
松井恒志 診療科長
「乳房の腫瘍、乳がんのところに針を刺して、腫瘍を焼くというような治療になります」

「切らずに治す」乳がんの治療法として今、注目を集めているのが「ラジオ波焼灼療法」です。おととし12月から保険適用が始まり、全国の医療現場で導入が進んでいます。

針から高周波の電流を腫瘍に流し、摩擦熱を発生させることで、腫瘍全体を焼きます。


富山大学附属病院 乳腺科・内分泌外科
松井恒志 診療科長
「メスを使って皮膚を切ったり、乳腺を切ったりすることがないので、本当に針を刺すだけでできる治療になります」
使う針の太さは、およそ1.5mm。がんの生体検査に使う針よりも細く、傷跡もほとんど残りません。

腫瘍を焼く時間はわずか10分程度で、術後の回復も早く、早い人で手術の翌日には退院できるといいます。
一方で、この治療法はすべての乳がんに対応しているわけではありません。