かぜや呼吸器疾患で「せき」が止まらないという経験をした人は多いのではないでしょうか。そんな「せき」の症状、長引くと、ろっ骨を折る「咳骨折」を招くことも。骨密度が低下している高齢者だけでなく、20代や30代の若年層でも起こることがあります。なぜ「咳骨折」が起こるのか、なりやすい人の特徴や予防策について、整形外科医に伺いました。

せきの直後から今までにない激しい痛み…

現在2歳の娘を育てる20代女性は、今年1月、新型コロナウイルスにインフルエンザ、肺炎と立て続けに感染症にかかりました。

そのため1か月近く、せきが続いていたといいます。

20代女性
「せきが1か月ほど続いたころ、ふいに出た強めのせきの直後、胸に今まで感じたことのないような激痛が走りました。寝返りをするのも痛く、翌日病院へ行きレントゲンを撮ったところ、ろっ骨が折れていることが分かりました」

担当の医師からは、長引くせきで骨がもろくなっていたことが原因と告げられたそうです。

保存的治療として、ろっ骨を固定するバンドを装着し数週間を過ごしました。

20代女性
「重いものを持つなと言われましたが、小さな子どもがいるので難しかったです。せきがまだ続いていたなかの骨折で、せきが出るたびに本当につらかったです」

高齢者だけでなく、20代や30代でも起こりうる「咳骨折」。

長引くせきのほかにも、なりやすい人の特徴があります。