外傷がなくても骨折しやすい人は…

西能病院・整形外科 茂手木皓介医師
「『咳骨折』は、強く繰り返すせきによって、ろっ骨に大きな負担がかかり起こることがあります。慢性的なせきの後に痛みを訴えて受診し、画像検査で骨折が判明するケースがあります。若年層でも起こりますが、高齢者や骨粗しょう症の患者さんに多いです」

ぜんそくや百日咳など慢性的な激しいせきだけでなく、特に次のような状態の人は外傷がなくても骨折リスクが高いといいます。

〔骨折リスクが高い人〕
・骨密度の低下
 (骨粗しょう症、閉経後の女性、ステロイドや抗がん剤の長期使用)
・ビタミンDやカルシウム不足
・栄養不足や極端なダイエット
・やせ型の体型(痩せすぎると骨を支える力が弱くなる)

西能病院・整形外科 茂手木皓介医師
「ろっ骨を骨折すると、『胸の片側の鋭い痛み』や『咳や深呼吸、体をひねる動作で痛みが増す』『押すと痛い』といったものが典型的な症状です。基本的に息苦しさはあまり強くありませんが、痛みで呼吸が浅くなりがちです」

重症の場合、軽い腫れや皮下出血がみられることもあるといいます。