クマの出没が確認されている富山市の熊野川の河川敷で、AIと防災無線を使ってクマの出没を即座に知らせる富山県内初の実証実験が行われました。

河野文美アナウンサー
「このエリアに動物が通ると、このカメラが撮影し、AIでクマかどうかを判別します」

富山市内の熊野川の河川敷で行われたのは、県内初となるAIカメラと防災無線を連動させた実証実験です。

カメラが捉えた対象物を、AIがクマと識別すると防災無線から…

わずか3分でクマの出没を知らせる放送が自動で流れます。

これまではクマが確認された場合、市職員が現場でクマの痕跡を確認してから手動で防災無線を流していましたが、このシステムの導入により、30分ほどの時間短縮が可能です。

富山市森林政策課 中島光輝課長
「クマが出現すれば、地元の方にいち早く迅速に注意喚起を行いたいという目的で今回(設置を)行っております」

AIカメラは、おととしの富山市内のクマの出没が347件と記録的な多さだったことを受け、クマが山から降りてくる際の通り道になりやすい河川敷に去年設置されました。

去年の出没件数は年間で62件と少なかったものの、ことしはこれまでに27件と例年並みのペースになっています。

熊野校下防犯組合連合会 堀江貞夫会長
「文明の利器を利用して(クマの)危険度を知らせるということは今後もどんどん開発しながら進めていってもらいたいと思っています。できればうちらが出なくてもいいような態勢をつくっていただきたいなと思います」

防災無線と連動したAIカメラは今後、大沢野地域にも設置予定です。