富山県高岡市の万葉埠頭で今月15日、貨物船が岸壁に衝突した事故があり、伏木海上保安部は船長の56歳のロシア人男性を業務上過失往来危険の疑いで22日、書類送検しました。

この事故は今月15日午後、ベリーズ籍の貨物船「ARK」が出港する際に発生しました。船は荷役を終えて午後4時半頃にウラジオストクへ向け出航したところ、数分後に岸壁に衝突。衝突により船の左後部には約4.8メートルの破孔が生じ、航行不能となりました。

伏木海上保安部の調査によると、事故当時は北風が吹いており、風が船を岸壁側に押し付ける状況でした。しかし船長はこれを考慮せず操船したため、衝突したと見られています。

この貨物船は総トン数2564トンで、事故当時は中古車を積載し、乗組員11名全員がロシア人でした。

貨物船ARK 撮影:伏木海上保安部

海上保安部は「風の影響を適切に考慮しなかった操船の誤りが事故の原因」と説明しています。幸い、事故によるけが人は報告されていません。