不適切な党員登録を認めた自民党の田畑裕明衆議院議員に対し、県内のテレビ・新聞各社が加盟する富山県政記者クラブは12月5日、再度会見を開くよう申し入れをしていました。しかし、回答期限の11日までに田畑議員側から回答はなく、これ以上の会見には応じない姿勢を見せています。

自民党の田畑裕明議員は11月29日の会見で、自民党員の無断または架空登録が262人だったことを公表しました。

党費は親族が肩代わりし、亡くなってからは父親が引き継いだと述べ、自身の関与は否定しました。

一方で、親族が党費を支払っていた経緯や記録といった客観的な証拠は示さず報道陣からの質問が続く中、会見は約50分で打ち切られました。

前回の会見を受けて12月5日、チューリップテレビなど県内のテレビ・新聞各社が加盟する県政記者クラブは「現時点では公人としての政治家に求められている説明責任を果していないと言わざるを得ない」として、近日中に記者クラブ主催の会見に田畑議員本人が出席するよう事務所に申し入れました。

しかし、回答期限である11日午後3時までに田畑議員側から回答はありませんでした。

田畑議員の富山事務所に問い合わせたところ、所長から「要請に対する回答はありません。田畑議員本人から何も聞いておりません」と伝えられたということです。

田畑議員をめぐっては12月8日の自民党県連の聴取で、自らの出処進退について「今後の政治活動で自分なりに信頼を取り戻す努力をしたい」と話したということですが、複数の出席者からは本人に離党を促す声が挙がっていました。

また自民党本部は次の衆議院選挙で公認候補となる富山1区の選挙区支部長について、現職の田畑議員の選任を見送っています。

党本部は処分が必要な案件なのかどうか、まずは県連で協議・検討するよう求めています。

自民党県連は12日の常任総務会で田畑議員への処遇について結論をまとめ、党本部に報告するとしています。