21日の富山県内の新型コロナウイルスの新規感染者は645人。減少傾向が続いていますが、気になるのは、これが続くのかというところです。富山県衛生研究所の大石和徳所長は、感染者数は年末まで低い水準で推移するとみていて、オミクロン株対応ワクチンがカギとなる見解を示しています。

富山県衛生研究所 大石和徳 所長:
「全国的にも富山県でもかなり感染者の数、医療体制のひっ迫、こういったものもなくなり、だいぶ落ち着いた状態で推移してきている」

こう話すのは感染症に詳しい県衛生研究所の大石和徳所長です。県内の新型コロナ第7波は7月下旬から拡大。

8月19日には1日の感染者数が過去最多となる2895人を記録しました。ただ、今週に入ってからは3桁で推移しています。

なぜ、感染者数は下火となったのでしょうか。

富山県衛生研究所 大石和徳所長:
「ワクチン接種が全国の全体では65%ぐらい、高齢者では90%ぐらい接種が進んでいる。変異株もいま現在は8月からはBa5に100パーセント置き換わっていますけど、それ以外、新たな変異株の出現というのはないので、年末までは、うまい具合に低水準で推移してくれればと、期待を込めて予想しているところです」

一方で懸念されるのは子どもの感染対策です。県内の第6波、7波は子どもたちが感染することで家庭内で拡がり、感染者数が急増しました。

県内でワクチンを2回接種した子どもの数は2割程度となっていて、2学期も始まり今後の動向を注視する必要があります。

富山県衛生研究所 大石和徳所長:
「(小児のワクチン接種状況が)、日本のコロナの感染対策のウィークポイントなんですよ。推進派と反対派がいる。そこがあって、数か月進んでいない。やっと努力義務が出た、すこし一歩前出たとこで、さあこれからといったところです」

大石所長は今後、感染者数抑止のキーとなるのはきのうから接種が始まったオミクロン株対応のワクチンだと強調します。

富山県衛生研究所 大石和徳所長:
「本当にうまくいけば、オミクロン株の終息ってことも見込めるわけです。希望の光が見えるかもしれませんので、ぜひ、次のオミクロン株対応ワクチンに期待したい」