『プラントの試運転』という専門外の仕事…
息子・優貴さんは富山県内で生まれ育ち、大学院で電気工学を専攻。2018年、大阪市に本社がある大手機械メーカーの日立造船に入社しました。日立造船は世界各国にごみ焼却発電プラントを納入しているグローバル企業です。

優貴さんは2021年1月、タイに赴任。初めての海外勤務でした。電気設計業務を担当していましたが、割り振られたのは「プラントの試運転」という専門外の業務でした。
事前の研修はなく、業務時間も増加し、弁護団によると亡くなる前の1か月の時間外労働は約150時間に及びました。上司からミスについて厳しい叱責を受け、4月末、30メートルの高さから転落し、亡くなりました。
