“自分をどう守ろうか” いつも不安にさいなまれていた…
記者:「加害者が家の中にいることについての恐怖や不安は?」
里帆さん:「ありましたね。本当に家庭内なので被害に遭った次の日に朝ご飯を親族、家族でダイニングテーブルを囲んで食べるんですけども、私の前に父が座るので、どういう顔していいのだろうかと。その隣には、ほかの家族もいますから、そこには何か、いつもとの違いを受けられないようにというか、いつもどおりで次の日に過ごさないといけない。言ってみれば、自分に対して、そういった性加害をしてきた人とご飯を食べるという通常だと考えられないと思うんですけど。それが家庭内の性暴力の実際というか。ほかの家族にも不安にさせないように、自分の前には自分に対して性暴力してきた本人が座っていて、普通に会話してきたりとか。きょう学校でどんなことがあったのとか。なんで答えないといけないのかなと思うんですけど、それでもほかの家族に不思議に思われないように一生懸命答えて。そこが苦しかった。家庭内なのでどうしてもずっとほかの家族がいるわけではない、本来であれば家庭ではそういったことはおきないので注意している家族もいませんし、いつ次、父と2人になるだろうか、2人になったらまた性暴力が行われるのだろうかとか、そういった不安の中で過ごしていて。できるだけ1人になろう、できるだけ対策をしようとは思うんですけど、中学生ながら何ができるのかわからない中で、必死に考えて、うまくいかないこともあって、その中で自分をどう守ろうか、そういった不安にいつもさいなまれていました」
