自分の信念に基づいているから、隠れることはない…

記者:顔も名前も出して被害を訴えるのは勇気が必要と思うが、その思いは?

里帆さん:「もちろんこういった顔出し、実名を出すことは社会的影響、日常生活に難しくなることに対して葛藤はありました。ですが、主人とも何度も話して私がなにか悪いことをしたわけではありませんので。性加害に遭っている人全員だと思いますけど。ですので、自分は悪いことをしていない、自分の信念に基づいてから、隠れることはないかな。自分が恥ずかしいわけではない。主人から何度も言ってもらって自信をもって、この場にいます。あとはこれまでの経緯としては、最初はこういった形ですと、父だけでなくどうしても親族に影響が行くことはわかっていたので、家族で円満に解決できることを私は一番望んでいました。ですので、何度か話し合いを重ねていたんですけども、私の望むこととしては父の反省を望んでいて、それを私が見られたなら、その場で許そうと、自分の中で納得できると思っていたんですけど、私にはそうは見えなくて、残念だけれどだったら、父と私ではなく別の形で反省できる形、話し合いをしていく中でなかなかどうしても親族としても、私をかわいい気持ちもあると思うんですけど、実際に被害のことを思うと恐怖だったと思うので…私の納得のいく形にはできないのと、実際に話し合ってみて思ったので。いま私がここで主人がサポートしてくれて、周りの方がサポートしてくれる環境というのはないと思うので、私のやりたいことができる環境がある私だからこそ、実名顔出しで皆さんの前にお伝えして少し社会が変われば、もうできればこういった被害はなくせるかな、私でできたら最後にしてほしい、そういう思いで実名顔出しに決意できたかな、そういう風に思います」