覚醒剤事件の再犯率は67.7%。再犯をいかに抑えるかが違法薬物根絶の鍵を握ると言えます。一方で社会復帰を支える施設にカメラが入り見えてきたのは依存から抜け出す難しさです。薬物依存の現場を前編・後編でお伝えします。

仙台ダルク 飯室勉代表:
「薬物というのは違法だったり法律に触れたりするから表に出にくいんです。普通の人は隠すんですよ」
NPO法人「仙台ダルク」の代表、飯室勉さん(60)です。この日、宮城県東松島市の中学生に薬物の恐ろしさを伝えました。自身もかつて覚醒剤の依存に苦しんだ一人。依存に陥る独特の感覚を「背伸び」に例えて伝えました。

仙台ダルク 飯室勉代表:
「かかとをつけて景色が見えなくなったとき(かかとを)上げればいいけど、心がいつも背伸びをしている感じになる。そこに薬がすーっと入ると、かかとを下ろしたような気になって楽だった。その後、刑務所に行くことになるんだけど」

飯室さんが代表を務めるNPO法人「仙台ダルク」。1996年に薬物やアルコール依存者の回復支援施設として開設されました。