納車はどうするのか…弁護士の答えは

また、別のスタッフからは近日中に迫る納車をどうするのかという質問が。しかし、弁護士からは破産管財人の判断を待ってほしいと告げられた。

別の男性スタッフ:
「具体的には明日あさって、しあさって位で2、3台の納車が決まってるんですけど…」
弁護士:
「お客様にスタッフから直接連絡を取っていいのか、こちらの方で検討したところではあるんですけれども、先ほど申した通り、管財人の方で、今後どうするのかというところを決めようと…」

あまりに突然の知らせに驚きを隠せなかったという男性。自分が担当していた客に連絡する方法も絶たれ、今となっては謝罪することもできないと無念な思いを抱えている。

東北自動車販売元従業員:
「頭の中では常にお客さんにどうやって連絡をしたらいいのか、でもその会社の資料、いわゆる顧客リスト、これを持ち出していなかったことが今は後悔です。全ては会社のパソコンの中、端末の中にお客さんの連絡先が入っているので、連絡しようにも難しい状態です」

男性のもとには新たな職を探すために必要な書類がまだ届かず、不安な日々を過ごしている。

東北自動車販売元従業員:
「離職票が郵送されるということで、まずそれを待っている状態です。その間は収入はありませんし、どうやって生活をしていけばいいものなのか、本当に頭が痛くなる状況が毎日続いて、非常に苦しい状況です」

仙台市に本社を置く東北自動車販売は1954年に旧東北三菱自動車販売として設立されたが、三菱自動車の燃費不正などで販売不振に陥り、2023年の売上高は9億4200万円と大幅な債務超過となっていた。

現在、負債額は約10億6000万円に上り、11月2日付けで仙台地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。