10日朝、宮城県石巻市中心部の幼稚園の近くでサル1頭が目撃されました。サルは、9日も同じ場所で目撃されていて、警察が注意を呼びかけています。専門家は、成長して群れから出た「ハナレザル」ではないかと指摘しています。
動画:
「めっちゃサル」「見てる見てる見てる」
フェンスの上に立ち、こちらを見つめるサル。石巻市で、午前8時過ぎに撮影された映像です。

動画:
「あ、行った」
しばらくしてサルは、山林の方へ移動していきました。
きょう午前8時20分頃、石巻市山下町1丁目の雑木林で、体長50センチほどのサル1頭を通行人が見つけ警察に通報しました。目撃されたのは、石巻駅から500メートルほどの幼稚園のすぐそばの雑木林です。

穀町幼稚園の職員:
「窓からのぞいて見たら顔の赤いサルだった。職員みんなでびっくりした。慌てて外に飛び出た感じ。こどもたちに危険のないようにということで職員で対応をしていた」

サルは、9日も同じ場所で目撃されているということです。
幼稚園の職員:
「きょうも朝からサルの姿があったので、きょう1日は外遊びはせずに室内で過ごすという形で様子を見ていた」
9日の動画には、サルがカラスから逃げるような様子も映っていました。

専門家は、成長して群れから出た「ハナレザル」ではないかと指摘します。
東北野生動物保護管理センター 宇野壮春代表:
「もともとは群れで生活しているが、基本的にサルのオスは生まれた群れから出ていきます。そういうサルはハナレザルとかヒトリザルとかで出没する。春はハナレザルが至る所で出没する可能性は高い。何もしなければ襲ってきませんが目を合わせて大声を出すと威嚇してきたりとかは少なからずある。もし見つけたら、特に子どもは騒がずに通報して、その場を立ち去る行動が大切」

石巻市は、園児や付近の住民に被害が出ないようサルの捕獲も検討しているということです。

取材に応じれくれた宇野さんは、「石巻市内でサルの群れは確認されていない」と話していて、別の地域で群れをなしていたサルがハナレザルとなって移動してきた可能性もあるということです。警察は、野生動物を見つけたら近づいたり、刺激したりせず自治体や警察に連絡してほしいと呼びかけています。