温度が一定に保たれているダムの地下で熟成させました。宮城県の七ヶ宿ダムの地下通路で4年間貯蔵されていた日本酒が、14日に運び出されました。

宮城県七ヶ宿町にある七ヶ宿ダム。そのダムの地下95メートルにある通路で保管されているのは、白石市にある蔵元、蔵王酒造の日本酒です。

14日は、社員4人が地下通路に貯蔵していた720ミリリットル入りの純米大吟醸77本を外に運び出しました。

この取り組みは、七ヶ宿ダムの建設30周年を記念し、2021年から行われていて、2025年が4年目です。地下通路は温度が10度前後に保たれていて、この場所に保存することで年ごとに香りや色合いが変わり、まろやかな味に仕上がるということです。

小関幸一七ヶ宿町長:
「去年よりも、よりまろやかになっていて、一段と良くなったという感じがしました。じっくり味わって楽しんで飲んでいただければ」

蔵王酒造 渡邊毅一郎社長:
「去年よりさらに味の深みが増していたので、良い酒になったなと感じています。ダム貯蔵の可能性を感じています」

この日本酒の出荷は、年に1度で、2028年まで七ヶ宿町の「七」にかけて7年かけて行われる予定です。4月19日から町内にある「道の駅七ヶ宿」などで販売されます。