別れの季節、中学生から校長にサプライズです。宮城県白石市の中学校で、役職定年を迎えた校長に感謝の気持ちを伝えようと生徒たちが「校長先生の卒業式」を開きました。
27日、白石中学校では、3月いっぱいで転勤する教職員11人の離任式が開かれました。渥美寿彦校長は今年度末で役職定年、教師生活37年の区切りを迎えました。

離任式が終わり、校長先生と転任する先生が退場へ。その時、生徒から「待った!」がかかります。
代表の生徒:
「渥美寿彦校長に全校生徒よりサプライズ卒業式を行いたいと思います」
始まったのは「校長先生の卒業式」。渥美校長をみんなで送ろうと生徒会が企画しました。生徒から手渡されたのは、オリジナルの卒業証書。生徒自らが「紙すき」をして作った特製の「白石和紙」に感謝の気持ちをつづりました。

=渥美校長に卒業証書授与=
「校長の元で学んだ日々を胸に、これからも志を持って頑張っていきます。生徒一同、心からの感謝を込めて、ここに教員としての全課程を終えられたことを証します」
さらに全校生徒330人からメッセージカードや似顔絵もプレゼントされました。

白石中学校 渥美寿彦校長:
「みなさんそれぞれ良さを持っているのでその良さをこれから存分に発揮して成長していってもらいたいと思います。みなさん頑張ってください。きょうは大変ありがとうございました」
生徒たちが企画した「卒業式」は大成功で幕を閉じました。
白石中学校3年 阿部夏実さん:
「すごくうれしそうで生徒のみんなも楽しんでサプライズをしてくれたのでよかった」

白石中学校 渥美寿彦校長:
「校長を退くということで一抹の寂しさはあったが、こういう形で子どもたちに盛大にお祝いをしてもらって、教師冥利に尽きるなと感じた。子どもたちが笑顔でいるから学校の教員をやっていられる。元気で成長してくれていることが私自身のエネルギーなっている」
たくましく成長した教え子に見送られて、渥美校長らは思い出が詰まった学び舎を後にしました。