午前7時半。
早い子はもうこの時間に登校してきます。
(児童と一緒にドッジボール)
1時間目が始まるまでのおよそ1時間、一緒に遊んだり、宿題を見てあげたりと、授業ではない機会に子どもたちと接することを大切にしています。
畠山教諭:
「授業の子ども達しか見ていないと一面しか見えないので、子どもが(一人ひとり)全然違うので、全く同じことが通用しないというか、そういうのは面白いなと思いますけどね。毎日同じ時間に来て、毎日同じようなこと朝やっているんですけど、毎日同じことの繰り返しではないような気がします」
一人ひとりの子どもと向き合う仕事にやりがいを感じる一方で、だからこそ抱く歯がゆさもあるといいます。
畠山教諭:
「気づけば気づくほど、子どもたちの実態が捉えられれば捉えられるほど、課題が増えていくっていうのは、教員をやっているとなんとなくわかってくることだとは思うんですよね。ひとりずつ個別の指導ができたらいいなと思うんですけど、それを45分の時間の中で、じゃあ20人いたら20人全員にできるかっていったらできない。システムの問題っていうか、学級担任に任せられている仕事があまりにも多いのかなと」
忙しさなど厳しい労働環境を背景に、全国的に教員のなり手不足が課題となっています。
長野県内では、2012年度に1,777人いた小中学校の教員の志願者が、2021年度には1,318人に減少しています。
『憧れプロジェクト』の目的は、こうした現状を打開することにもあります。
記者:
「変身しましたね」
畠山教諭:
「もうぜんぜんぜん」
何かに夢中になって取り組む先生に憧れを持ち、ひとりでも多くの子どもに教員を目指してもらいたいという願いが込められています。
「それでやります高さ」
「高いですよね」
「高い」
本番当日に向けて、同僚の教師とともに、放課後、練習を重ねてきた畠山さん。
中学時代の部活動でバスケを始めて以来、30年余りが経ちます。
畠山教諭:
「途中ちょっと大きなけがをしちゃって、やらない時期もあったんです。前十字(じん帯)を切っちゃって、手術して再建したんですけど、別に(手術)しなくてもいいって言われたんですけど、一応(バスケ)やりたかったんで、1カ月ほど入院して」