世界三大映画祭のひとつベネチア国際映画祭で、諏訪地方で撮影された濱口竜介(はまぐち・りゅうすけ)監督の「悪は存在しない」が、最高賞に次ぐ審査員大賞を受賞しました。

ベネチア国際映画祭で最高賞に次ぐ銀獅子賞・審査員大賞を受賞した濱口竜介監督の最新作、「悪は存在しない」。

自然豊かな山あいの村で、環境に悪影響を及ぼすレジャー施設の建設が計画され、地元住民に動揺が広がっていくというストーリーです。

全体の8割以上を富士見町や原村で撮影し、「立沢構造改善センター」でも住民説明会や子どもたちが遊ぶシーンなどが撮影されました。


諏訪圏フィルムコミッション宮坂洋介さん:
「架空の町の設定にしてたので、立沢区さんの名前を使っちゃまずいんで、この看板は、その設定の町の名前に変えて撮影してました」

撮影に協力した諏訪圏フィルムコミッションの宮坂洋介さんは映画の撮影が小規模だっただけに賞の受賞は正直驚いたと話します。

宮坂洋介さん:
「いや本当に信じられない気持ちでしたね。今までやってきた積み重ねがこういう形でなんか芽を出してもらって嬉しいですね」

ロケは今年2月から3月にかけ行われ、のべ100人を超える住民がエキストラとして出演。

諏訪市の宮坂さん一家も親子4人で参加しました。


宮坂知宏さん:
「諏訪の地域でそういう映画が撮られていたっていうところについて、すごく嬉しい。私自身エキストラに参加するのは初めてだったので少し緊張はしましたけれども」

息子 宮坂聡一くん:
「楽しくやれたから、良かったし、なんかみんな優しかったからよかったです」

濱口監督はフランスのカンヌ映画祭で脚本賞、ドイツのベルリン映画祭で銀熊賞の審査員大賞を受賞していて、世界三大映画祭すべてで受賞したのは、日本では黒澤明監督以来、2人目です、