中野市で警察官2人を含む4人が殺害された事件。
背景には青木容疑者に「ひとりぼっち」という言葉への執着があったとみられています。
今回の事件について、危機管理の専門家は、社会的孤立などから凶行に及ぶ「ローンオフェンダー」の特徴があると話します。
ナイフや猟銃で4人を殺害した青木容疑者。
女性2人を刺した動機について、当初、警察の調べに対し「ひとりぼっちと馬鹿にされていると思った」と話していました。
捜査関係者によりますと、この供述について、警察は、青木容疑者の思い込みで、一方的に恨みを募らせて犯行に及んだとみています。
周囲と関わりを持てず、孤独であることを気にしていたとされる青木容疑者。
テロ犯罪などについて研究する、日本大学危機管理学部の福田充(ふくだ・みつる)教授は、今回の事件のある特徴を指摘します。

日本大学危機管理学部 福田充教授:
「一方的に他人に恨みを抱いた個人の犯罪という意味で、自分の持ってる武器、作った武器を使って他人を攻撃するローンオフェンダーの特徴がある」
ローンオフェンダーは日本語に訳すと「孤独な攻撃者」。
社会的孤立や人生が行き詰まった末に、凶行に及んだ人などを指す言葉です。
17人が無差別的に襲われた2008年の秋葉原通り魔事件。
36人が死亡した2019年の京都アニメーション放火事件。
そして、2022年の安倍元総理襲撃事件。
これらの事件はローンオフェンダーによる犯行と位置づけられ、福田教授は主に3つの種類に分けられると話します。

・政治的思想を持つ「テロリズム型」。
・差別的思想を持つ「ヘイトクライム型」。
そして、・個人的な恨み、感情を持つ「自暴自棄型」です。
福田教授は、青木容疑者の犯行は「自暴自棄型」に分類されるとしています。