1300人余りの住民のうち、65歳以上の高齢者が54%を占める七二会地区。


30年前の1993年に比べ、人口は半数以下に減る一方、高齢者の割合は倍近くまで増加しています。

荒廃農地は徐々に広がり、そこに根を下ろしたのが竹でした。

七二会地区で確認されている放置竹林は、少なくとも20か所。

協議会では、伐採した竹を資源として活用する手段も探っています。

その一つが、竹を専用の機械で細かく砕いた「竹パウダー」。


畑の土壌改良やたい肥のほか、遊歩道に敷くなどして使います。

更級農業高校でも、伝統野菜の「小森茄子(こもりなす)」など、栽培している野菜の土に混ぜ、生育を比較する実験を行っています。

一方、こちらは竹を燃やしてつくる竹炭。

消臭や除湿などの効果で知られています。

更級農業高校でボランティア活動に取り組むJRC部では、その竹炭にひと手間を加え、意外なものを作っています。

七二会の竹で作った竹炭を鍋の中に入れ、煮詰めることおよそ30分。真っ黒な液が抽出されました。

墨汁のような黒い液をろ紙に通すと、半透明の液体に。


この液体がなにかというと…?

■部員                                                   
「汚れが落ちます。泡とかは全然立たないんですけど」

できたのは、竹炭の「洗剤」です。