静岡県伊東市の田久保真紀市長は、10月31日の市議会臨時会で不信任決議案が可決され失職が決まりました。時折、涙ぐみながら30分以上にわたり記者に語ったこととは。

<記者>
まず最初に不信任決議案、先ほど臨時会で再び採決が行われ、可決されました。率直な感想を教えてください。

<田久保市長>
不信任案の可決というより、今回、災害復旧のための予算が入っておりまして、速やかに皆さんにお届けするというために、少し前倒しで臨時会を組ませていただきました。議会の方には人事案件などでかなり慌ただしい思いをさせてしまったかとは思うんですが、今回は協力をいただきまして、無事可決できてむしろそちらの方がほっとしております。

<記者>
今の話ですと田久保市長ご自身が決まったということよりも、自身が専決処分された報告経緯と補正予算の報告書であったり、市が出した補正予算に関してが良かったという。

<田久保市長>
はい、前回の議会の解散理由が、9月の議会の方が私の不信任決議案の方が優先されてしまいまして、たった1日で終了してしまったと。それによって31日、専決承認をいただきましたけれども、大事な人事案件ですとか補正予算、そういったものが全て審議がされないままになってしまいました。

そういった意味では31日は滞りなく審議が進みまして、その後に私の不信任案が出たということで、まずはほっとしております。

<記者>
この不信任案が出て、御自身の失職が決まったことについて、市民の民意として出されたという市議たちの声がありましたが、それについてはどう思いますか。

<田久保市長>
私の2度目の不信任案につきましては、これは議会の決定として粛々と受け止めさせていただきたい。そのように思っております。

<記者>
その上で今回失職が決まりましたが、今後の選挙後も市長選が行われることになります。田久保市長としては、市長選についてはどういうふうにお考えか教えてください。

<田久保市長>
まずは31日に決定出まして、それを受け止めるというところまでで、この先の進退につきましてはまたご支援いただいている皆さんとよく話し合いながら、自身も向き合って決めていきたい。そのように思っております。

<記者>
現時点では市長選について出馬を検討する方向性とかというところまでは考えていないんでしょうか。

<田久保市長>
現時点では明言は避けたいと思っております。

<記者>
31日で不信任決議案が可決されるまで市長として就任したのは約5か月間です。この5か月で市長としてご自身は何をされましたか。どういったことが記憶に残っているかというのを教えていただけますでしょうか。

<田久保市長>
私が就任しましてすぐにこの騒動が起きまして。そこからは本当にめまぐるしい日々でございました。ですが、その中にあってもできるだけ市民の皆さんと約束したことについては実行していきたいということで一生懸命励んでまいりました。ただ、やはりすぐに結果が出て芽が出るものでもないものもたくさん含まれていますが、一生懸命種をまきましたので、あとは職員の皆さんがそれを実行してくださることを願ってやみません。