鉛筆1本でどこまで勝負できるか

大塚さんは細部までこだわります。

■大塚浩司さん                                                        
「木も全部1本1本鉛筆で書いていくんですね。針葉樹と広葉樹が混じってるじゃないですか。それを鉛筆の筆先だけで書き分けていく」

さらに、時間によって刻々と変化する山の表情も濃淡だけで表現しました。


■大塚浩司さん                                             
「鉛筆1本HBあれば、14Hから9Bまでの表現はできるなっていう」

大塚さんが出版の準備を進めている画集。

3部作の最後を締めくくるページに使う絵は決めています。


■大塚浩司さん                                                           
「唐松岳と唐松沢氷河ですねなんで、最後に持ってきたかっていうと『この絵が将来、過去の絵にならないようにしたい』んですよ。年々やっぱり雪の量、減ってきてるんですよ。雪が降らなくなるような環境になっちゃ絶対駄目だなっていうのを、もう一度再認識、再確認してもいたい」

還暦を過ぎ、自分の原点でもある山の絵と向き合う画家・大塚浩司さん。

HBの鉛筆1本を手にきょうも白馬の山々を描き続けます。