長野市の善光寺大勧進では正月を迎える準備が進む中、4日に特別な着物の祈祷が行われました。

大勧進の本堂に飾られた着物。

落ち着いた風合いと、絹ならではの輝きを放っていますが、実は木曽ヒノキで染めたものです。

着物をかける衣桁(いこう)の幅は、およそ2メートル10センチ。

一般的な衣桁より30センチ長いといいますから、かなり大きな着物です。

誰が羽織るものかというと。

友禅師・林部貢一(はやしべこういち)さん:
「御嶽海さんの健康と今後の活躍、一層精進していただいて頑張っていただきたい」

長野市の林部貢一さんは2025年、卓越した技術で黄綬褒章を受章した友禅染めの職人。

およそ60年にわたって手描友禅(てがきゆうぜん)に携わりながら、草木染めの研究も続けてきました。

御嶽海が2015年に入門して以来、応援してきた林部さんは、自ら染め上げた着物を贈りたいと発案。

岡谷市の製糸工場で紡いだ絹糸を、林部さんが染めました。