自宅のいたるところにナイフなどが…

冒頭陳述で犯行の具体的な状況が明らかにされると、法廷の遺族は涙ぐんだり、被告をにらみつけたりする様子が見られた。

双方の冒頭陳述からは、大学時代に発症したとみられる「妄想」が大きなポイントになっていることが事件の背景としてうかがえた。ただ、その「妄想」が、責任能力に与える影響をどうとらえるかが裁判の焦点になってくる。

青木被告の自宅(2023年)

続く証拠調べで驚いたのは、青木被告の自宅のいたるところに複数のナイフをはじめ、クロスボウ、そして猟銃が置かれていたことだった。さらに、枕元には、殺人関連の本も積んであったという。そして、親族とのSNSのやりとりには、犯行を予告するような内容が残されていた。

【5月24日】「用意なされよ」「いよいよ来るぞ」「とんでもないことになるぞ」

【裁判傍聴記②に続く】