長野県内では早生品種の新米の稲刈りが始まっています。生産者はコメの価格の安定を期待しています。

伊那市手良の中坪ノーサンの田んぼでは、早生品種・五百川(ごひゃくがわ)の刈り取りが進んでいます。
中坪ノーサンではおよそ33ヘクタールの田んぼで米を栽培しています。
今年は雪が少なく春先に水不足の時期がありましたが、その後は順調に生育したということで、来週以降は主力のコシヒカリの稲刈りがはじまります。

中坪ノーサン 登内美穂社長:「水がない時もあったりして、水かけが大変な時期もあったので、高温障害がでていなければいいなと思っています。いい感じですね。今のところは」
収穫した新米五百川は自社で乾燥、籾すりをして主に関東方面に出荷されます。
新米の流通も始まる中コメの価格はどうなるのでしょうか?
農林水産省発表のスーパーでの店頭価格です。価格は5月中旬にピークとなりましたが、6月以降スーパーなどに随意契約の備蓄米が出回り始めたことで、平均価格は下がりました。

8月4日から1週間の平均価格は5キロ税込3737円です。
一方で、銘柄米は4200~4300円台で高止まりが続いています。
政府が小売業者に直接売り渡した随意契約の備蓄米の販売期限は新米が出回る前の8月末までとしていましたが、小泉農水大臣は20日。
小泉進次郎農水大臣:「備蓄米の配送が遅れた事情を考慮すれば、契約した数量を約束通り流通させることが農水省の責任」
9月以降も売り切れなかった割安な備蓄米が販売され新米とともに流通することになり、価格がどうなるのか先は見通せません。

中坪ノーサン 登内美穂社長:「(概算金が)上がってきたのはうれしいが、それに合わせて経費も上がっているので、今年はよくても来年は低くなると継続して作っていくのに資金面も大変なので、あまり上下するのはよくないかなと思います」