すると…。

女性のメッセージ:
「日本に来たら、幸せな家庭を築きたいです」

相手からの好意を感じる返信が送られてきたのです。

50代男性:
「両人とも未婚なので、結婚を前提にお付き合いしましょうと」

その1週間後。

女性のメッセージ:
「受け取った報酬は3億4875万円で・・・。あなたに現金報酬を送りたいと思っています」

相手から届いたのは、仕事で得た報酬を男性に手渡したいとのメッセージでした。

50代男性:
「最初は本当に良かったなと、うれしいという感情は持ちました」

男性は当時、職についておらず経済的に困窮していました。

「3億」という大金に心が揺さぶられました。

しかし、海外からの送金には、およそ100万円の保険料がかかると告げられた上に、住所や名前、電話番号など個人情報をしつこく聞かれ、次第に疑わしく思うようになっていったと言います。

そして男性は、警察や消費者センターに相談し、だまされていたことに気づきました。

50代男性:
「すごい巧妙な手口だなと思いました」
「情けなさというよりかは怒りの方が大きいですね」

SNSなどを使って恋愛感情に付け込むいわゆるロマンス詐欺の被害が後を絶ちません。

警察のまとめによりますと、2024年、1年間に県内で発生したSNSを使った投資・ロマンス詐欺の被害件数は、141件で前の年より89件増えました。

被害額は、前の年の2.1倍の17億5500万円余りにのぼりました。

警察は、留守番電話を活用するなどして「犯人からの電話を受けない」。

そして「SNSなどの儲け話は詐欺を疑う」、「電話を受けても信じない」ことなどを心がけるよう呼びかけています。