北澤さん:
「会社にずっと勤めていて、地域の関わりが全く持てていない人たちが、突然定年ということになっちゃうと、どういう形で外に出たらいいのかわからないというケースが多いみたいで、地域の課題は、どんな課題があるのかとかそういうのを現役時代から学んで行く。そんな仕組みを作っていこうと思っています」
仕事は主に、高齢者を支援するため市内10か所に設置された地域包括支援センターから受けています。
上田市の高齢化率は現在およそ31パーセントで、川西地域では60%を超える地区も出てきているといいます。
川西地域包括支援センター 蒲生俊宣所長:
「雪が降ったときに雪かきができないとか、ゴミを出すにしても自宅の中で分別はできても集積所へ持っていくことができないとか、本当にちょっとしたことが高齢者にとって死活問題になっている」
蒲生所長は高齢者のこうした困りごとに対応してきたこれまでの支援体制に、ほころびが生じ始めていると話します。
蒲生所長:
「介護保険の制度の中でホームヘルパーとか制度の中でサポートを受けることができたというケースもあったが、少子高齢化が進み、介護保険制度の維持自体が困難になってきているところで、ホームヘルパーも以前も使えたものが使えなくなってきてしまう」

また、シルバー人材センターも支え手の一つですが、年金の支給年齢の引き上げや定年の延長により、人手の確保が難しくなっているといいます。
こうした中で、蒲生所長は、労協うえだの活動はメンバーにとってもメリットがあると考えています。

蒲生所長:
「介護予防の一番のポイントは地域の中で役割を持つことが大きい。高齢者からの困りごとを受けて、そこへ関わっていく、そこに役割が生まれる。困っている人も助かるし、活動される労協の皆さんもそれによって元気でいることができる」
今後、労協うえだでは、地域包括支援センターがある市内10か所に支部を設置し、連携を深めたいとしています。
北澤さん:
「地域の問題は地域で解決できるという、そういう仕組みを完成させたいですね」