小坂玲央社長:
「ブランドを知っていただいた若い子たちがうちで働きたいと言ってきてくれたりというところが、すごく変化かなと思います」

担い手の高齢化が進む中、小坂漆器店では20代の職人2人が活躍しています。

入社3年目・霜多大勝(しもたともかつ)さん:
「神経使う仕事だなというのは思いますね。(漆製品を)周知してもらうような動きというのを社長が自らどんどんやっているのが凄いなと思う」

入社6年目・太田寛子(おおたひろこ)さん:
「かなり現代的なものにチャレンジして、色々な方に手にとって頂きやすい商品を作っているなというので惹かれて。漆の良さも劇的に変わるわけではなくて、(漆ガラスは)やってみるとやっぱり伝統的なものを作っているんだなというのが変わらずにある」

店では漆のガラス皿への絵付け体験も行っています。

小坂智恵さん:
「絵筆と全然違うんですよ」
絵具で書くみたいにには?
「描けないですね。それもまた体験していただいて。奥から手前に…そうすると均一な太さのまっすぐな線が描けます」

体験では、好きな色を選んで自由に模様を描くことができますが…

体験する古畑キャスター:
「同じ太さで描き続けることと、そもそも真っすぐ描くのが難しいですね…筆が取られる」
小坂智恵さん:
「そうなんですよ!大切なのは心を折らないことです」

漆を入れた顔料には想像以上の粘り気があるため、思い通りに描くのは至難の業です。

古畑キャスター:
「これで良しとします。どうなるんだろう…」
小坂智恵さん:
「可愛らしくなりそうですよね」

その後の仕上げや乾燥などはお任せして、およそ2週間後に、自宅に作品が届きます。

伝統を守っていくためにも、もっと漆を身近に。


時代の変化に合わせた作品を生み出し続けたいと小坂社長は意気込みます。

小坂社長:
「高級品で扱いづらいという印象だったりとか、10代、20代、下手したら30代の方々も漆器製品が身の周りにあるのは少ないかなと感じているが、少し形を変えることで漆は身の周りに存在できると思っていて、チャレンジし続けることなのかなと思っています」