市街地で史上初めて起きた化学テロ、松本サリン事件。
蒸し暑い夜、松本城にほど近い住宅街で撒かれたサリンにより、8人の尊い命が奪われたほか、およそ600人に上る重軽症者を出しました。
オウム真理教による前代未聞の凄惨な事件は30年前に起きました。
1994年6月27日。
松本市北深志(きたふかし)で、猛毒のサリンが撒かれた事件。
世界初の市街地で神経ガスが使われたテロ。
中毒により、8人が死亡、重軽症者はおよそ600人に上りました。
長野県警察本部 淺岡捜査一課長(当時):
「サリンと推定される」
犯行に及んだのはオウム真理教。
判決が迫っていた道場の土地明け渡し訴訟を妨害するため、長野地方裁判所松本支部の裁判官の官舎を狙ったとされています。
「下がって下がって」
サリンは翌1995年3月に起きた地下鉄サリン事件でも使われました。
松本サリン事件では、事件を指示した代表の麻原彰晃(あさはら・しょうこう)こと、松本智津夫(まつもと・ちづお)元死刑囚など5人が死刑となりました。