優秀な街路樹イチョウ 大気汚染に強く病害虫が少ない
──イチョウは、街路樹としてはとても優秀だと聞いたことがあります。
(東洋産業 大野竜徳さん)
「イチョウが街路樹として愛されてきた背景には、理由がいくつもあります。
大気汚染にとても強く、排気ガスや都市の汚れに耐えるタフさは、古い時代から認識されてきました。
病害虫が非常に少ない、というのも特徴で、独特の進化をしてきたため、イチョウに適応した害虫がほとんどいません。
イチョウは生物の世界でも孤高のオンリーワンな存在です。
イチョウはとても丈夫で、剪定に強く、古い枝を落としても芽が出やすく、樹形も整えやすく管理しやすいです。
含水量が多い幹は燃えにくく、防火樹として、その丈夫な樹幹は防風林としても寺院周辺にも多く植えられてきました。
樹齢900〜1000年級の個体も普通に存在するほど長寿命、剪定さえしていれば街並みの象徴を長く維持できます。
気候適応力が高く、夏の暑さにも冬の寒さにも強く、日本全国で安定して生育します。
これほど多くの長所を兼ね備えた街路樹は珍しく、各地に名物イチョウ並木が生まれたのも納得です」











