おうちの中で、こんなもの【画像①】を見たことはありませんか?

【画像①】ヒメマルカツオブシムシの抜け殻

【画像①】は「ヒメマルカツオブシムシ」の抜け殻です。もし見たことがあったら、みなさんのおうちの中ですくすくと育った虫がいた証拠です。

寒くなってきて冬物を出したり、久しぶりに礼服を出したりしたときに、よく見たら小さな穴が開いている!衣替えの時によく虫食いに気づくことがある…。これも虫の仕業かもしれません。

その正体は「ヒメマルカツオブシムシ」

「いない家のほうが珍しい」というヒメマルカツオブシムシについて、害虫駆除の専門家、東洋産業の大野竜徳さんに教えてもらいます。

ーどんな性質の虫なのでしょうか。

(東洋産業 大野竜徳さん)
「なんだか長い名前ですが、まずはその名前から。ヒメは接頭語で『小さくて、やさしい感じのするもの、かわいらしいもの』の小さい、という意味で使います。マルはそのまま『丸っこい』。カツオブシもそのまま『鰹節』。…の虫」

「小さくて、まるっこい、鰹節が好きな虫、見た目と好きな食べものを紹介しているような名前です。こう聞くと、なんだかかわいい虫を想像するかもしれません」

【画像②】テントウムシ?いいえ、ヒメマルカツオブシムシです。

(大野さん)
「成虫は春先から梅雨前くらいの時期にだけ出てきて、残りの季節は幼虫で過ごします。成虫は遠目に見るとテントウムシのような見た目で、大きさは2.5mmくらいです」

「春先、マーガレットやハルジオンのような白い菊の花の真ん中に頭を突っ込んで花粉を食べている姿をよく見かけますね」

ー筆者の同僚(RSK山陽放送報道部)は、小学1年生の頃、テントウムシと間違えてヒメマルカツオブシムシを捕獲し、マーガリンの空ケースで飼育していたそうです。幸いしばらくして間違いに気づいたようですが、そのまま繁殖したら大変なことになっていましたね。